第15 回 プラチナアート大賞2022 入賞・入選作品 発表( 敬称略)
審査総評
今年で記念すべき第15回を迎えたプラチナアート大賞展だが、回を重ねるごとに出品数も増え、今年は過去最高数の入選を出すことが出来た。応募者の方々には感謝に絶えない。しかしながら今年は大賞該当作品がなかった。内容的には技術力や発想、芸術性など非常にレベルの高い出品者もいたが、個性を打ち出す方向性により市場性が減じてしまい、惜しい思いをした。当公募展の最大の目的であるすぐに美術市場で反応があるであろう作品は残念ながらなかったということである。当公募展は他の公募展と違い美術商の立場から直接、未来のプロフェッショナルの発掘と育成を目指している。来年もよりいっそうの意欲作を期待する次第である。
入賞作品
プラチナアート準大賞(バニーコルアート賞)
副賞 百貨店画廊とヤマダ電機アートギャラリー展示販売会出品とバニーコルアート(株)提供賞品
枝村文子 『花 束』 油彩
ダイナミックなタッチで描かれた筆跡が並々ならぬ存在感をかもしだしている。詩情豊かな表情と色彩のバランスが相まって心地良い作品に仕上がっている。ここに高い品格が加わっていけば大賞の可能性が出てくる。
他の入賞作品(画像をクリックすると拡大します)
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最優秀賞(ホルベイン賞)
押味忠志「予兆の予感」 油彩
重厚な立体感があり、独創性に富んでいる。強く惹きつける魅力がある。 -
優秀賞(ターレンスジャパン賞)
櫻井智子 「Flora」 油彩
柔らかな光を含んだような澄んだ色彩が魅力的である。デッサン力に裏付けられた表情と花の女神としての圧倒的な存在感が鑑賞者を惹きつける。 -
敢闘賞(ターレンスジャパン賞)
谷掛幸恵 「Deracine」 油彩
デラシネとはフランス語で「根無し草」。転じて祖国や故郷から切り離された人の意である。その自由な生き方が現れた顔のアップのバランスとフォルムが魅力的に表現されていて目を惹く。頭を抑えている別の手に抗うごとく、まっすぐの眼差しと真っ黒の手袋に強い意思を感じさせる。 -
努力賞(マルマン賞)
淺井紗恵子 「夜半の秋」 日本画
安定した構図で画面に穏やかさがあり、郷愁と旅情をわきおこす。
描写力の感じられる作品である。 -
佳作賞(ホルベイン賞)
芝田祐子 「オイル・サーディン」 油彩
発想が良くおとぎ話を想像させ技術力でリアルに表現されている。
猫の表情やオイル・サーディンの質感なども巧みに描かれ、陽気でユーモラスな作品となっている。 -
佳作賞(マルマン賞)
石井貞雄 「Yokohama みなとみらいでくつろぐ人々」 水彩
横浜の代表的な景色を象徴的に描き出している。
繊細なタッチの中に躍動感があり、軽快な楽しい風景を作り出している。
入選作品
(順不同)
yukikilou 鬼頭純平 岡田寧々 品川ふじを 高松典雄 金田理紗 Hiro.M 横畠和浩 斎地洋子
MIRI 宮本建司 小野蓮月 小澤宏之 玉置浩司 細居隆志 Michiyo.T Hyoji 矢袋雄次 磯村貴子
渡辺由美 大西まり子 沼田順子 村山建司 村上泰斗 山川徹郎 梶原丈義 小井土健二 小野川真理
山川善作 根本浩二 大松雅士 松山温子 平田智子 大橋正幸 柿本セエカ 川崎善張 布川雅子
小林雅治 古舘千栄子 荒木飛翔 佐々木あすか 照井弘美 N 縄手秀樹 伊藤真之介 長谷部義明
Angelica Keiskei Hikari 川村洋人 CHICHI 春 美穂子 松丸さつき 佐藤真穂 Ray
渡邊純子 青木永一 日向伊都 沙原璃桜 井藤大鷹