第17回 プラチナアート大賞2024入賞・入選作品 発 表 ( 敬称略)
審査総評
第17回を迎えた当大賞展だが今年も全国から多数の応募があり感謝に絶えない。今回からデジタル作品の募集を取りやめた事により出品者の年齢層も上がって高校生から80歳代までと幅広かった。当大賞展は年齢制限を設けていないので特に高齢の層から感謝のお言葉をいただくことも多い。若くても実力有る層に加えベテランの出品が増えるにつれ他の公募展やコンクール受賞経験者も多くなり年々レベルが上がっている。
今年はモティーフも人物と動物が増え抽象的な作品が減少したという特徴があった。当大賞展はアーティストを発掘し美術市場に直接売り出すために開催している。鑑賞者が思わず買いたくなるような美術市場に通用する作品を募集しているわけだが、今回入賞は果たせなかったものの実力有る作品が多く集まった。ここからプラチナアート協会に入会することでアマチュアからプロへと成長していく作家が毎年出ている事も事実である。当大賞展はプロ作家への近道として来年もさらなる作品を期待している。
入賞作品
プラチナアート大賞 (マルマン賞)
賞 百貨店画廊とヤマダ電機アートギャラリー展示販売会出品
副賞 マルマン提供賞品
宮本建司 作 「昭和の忘れ物.要塞猿島」 アクリル画
岩肌に降り注ぐ光の捉え方と空気の臨場感がとても巧みである。的確で優れた筆力と表現力が見て取れ、時代を経た景色ながら清楚な作風が染み入ってくる秀作である。
他の入賞作品(画像をクリックすると拡大します)
-
最優秀賞 (ホルベイン賞)
顧林栄 作 「少女A」 油彩
かすかな微笑みを含んだ表情の中に清々しさが表れ感嘆させられる。達者なデッサン力に加え、作者のあたたかな眼差しが作品を傑作にしている。 -
優秀賞 (マルマン賞)
津森 敏 作 「美保関灯台」 油彩
晴れやかな空の青と灯台の壁の白の対比が木の緑と量感を際立たせ印象に残る。穏やかな時間の流れが漂い、簡明直截ながら丁寧な筆致で優れた作品に仕上がっている。 -
優秀賞 (マルマン賞)
戸田清徳 作 「白と黒の距離」 水彩
凝縮された空間の中に鳥たちの強い生命力を感じさせる。入念に考えられた構図と優れた配色が見事な対比を生み出して印象的である。 -
敢闘賞 (ターレンス賞)
川崎善張 作 「雲の声」 油彩
神秘的な魅力をかもし出す表情に少女独特の世界への恐れともいうべきものが立ち現れ、描写力や技量が見て取れる。背景にも計算された演出がなされ見ごたえのある作品となっている。 -
奨励賞 (バニーコルアート賞)
せきね あや 作 「とりのゆめ」 油彩
色彩の調和が巧みである。計算された構図と緻密な描写が想像をかきたてる。暗示的な鳥たちの生命力あふれる世界観が優れた表現力によって静謐なムードの中にもくっきりと立ち上がる作品となっている。 -
努力賞 (マルマン賞)
田原千帆 作 「波紋」 日本画
丁寧に表現された波紋のフォルムが余韻を残す。つかの間の静謐で優美な描写が優れており色彩感覚の良さが作品を際立たせている。 -
努力賞 (マルマン賞)
小山和哉 作 「息吹」 アクリル画
モデルの強い個性の大胆な表現がいつまでも印象に残る。リアリティを追求し巧みなテクニックで、表情や着物の細部まで見事に描ききっている。実力をともなった作品である。 -
佳作賞 (ターレンス賞)
K2 diamond作
「スカイライン 心が文字になるボード」 アクリル画
技術的にはまだ開拓の余地があるが、強いメッセージ性に注目した。感性優れた入魂の力作となっている。将来性を考慮した授賞であり次回作を期待したい。
入 選
上位入選(申込順)
伊藤朋子 、Naosenyum 、船木由佳 、和 春 、みゃた 、冷凍シーラカンス 、山平浩一 、吉川さゆり 、
うえだみつお 、大澤栄子 、おおたりょう子 、久保匡人 、HANA WARAU 、桶田仁美 、大倉美和 、
幸子 、矢袋雄次 、櫻井智子 、小野蓮月 、福本晃司 、細居隆志 、山川徹郎 、伊藤 実、 菊池麻美 、
橘 仁美 、藤掛貴代子 、Shin 、岡崎由美子、 きよすけ、 森 柚夏、 中津海博子、 根本浩二、
Suwakaho、 石橋一美、 高松典雄、 川瀬雅子、 佐藤哲哉、 山口俊博、 HF、 渕脇 静、 辻野幸枝、
桑原 絹 、林 大介、 ハルマン、 壽 月、 野口伯愉、 川崎章子、 芝田祐子、 稲生晴美、 西岡詩奈、
林桂雅里 、チンハイブン、 樋爪悠子、 御園生 宏
入 選(申込順)
tomomi kokubu 、Humans Satou、 金子達哉 、山河宝生、 月田エミ、 翡ノ幽、 YUTARO KUMABE、
中村秀輝 、樋口敦一