バニーコルアート賞


     第4回 プラチナアート大賞展      2011
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○○事務所

審査総評

ターレンス賞

 水面に反射して輝く光、てんねいに、緻密に描かれた家屋。全体を抑えた色調で描き、静寂な世界をかもし出している。写実的だが不思議な雰囲気が感じられ、そこに惹きつけられる。また的確に対象物をとらえ、表現する力量をそなえており、重厚感も水彩で見事に表現していて見応えのある作品になっている。



 

該当作無し

    


ターレンス賞













永田真由美 「アナベルの咲く庭」 
パステル


アナベルというアジサイの映える真昼のひとときである。何気ない風景であるが、ゆったりと流れる時間まで描写されていて心地よい。テーブルを取りまくやわらかな光に包まれた優雅な空間。本作品はパステルの特性を最大限生かした秀作に仕上がっている。

大橋正幸 「トウシューズ」油彩


本展では常連の応募者である。回を重なるごとに、絵の具の使い方が驚くほど上達している。当初の生っぽさが消えて、色彩表現に広がりが出てきた。構図も手前にトウシューズを置き、大胆でインパクトがあり視線をひきつける作品となっている。今後の作品にますます期待したい。

他の入賞作品

奨励賞 (マルマン賞)

 才能ある作家を発掘し、育てるというコンセプトのもとに全国公募して6回目を迎えた。毎年意欲ある人の応募があるが今年はなかなか広報が十分にできなかったせいか、応募数は減った。その中でこのプラチナアート大賞展に応募される方は熱心といえよう。他の公募展にない即プロデビューというその主旨を理解していただき、プロを目指してがんばっている意気込みを出品作に感じた。高度なテクニックを持っている人から、絵を描き始めて間もない人まで、巾広く応募があり、主催者側としても大変な意義を感じ、プロとして通用するようさらにサポートを深めていかねばと初心を新たにした次第である。

 今まで受賞者や入賞した人たちの中からプロの画家として多数の人がデビューを果たし、すでに販売実績を積み重ねている人も増えている。今回は大賞受賞者がなかったことは残念である。笹木弘毅氏の作品は今一歩大賞に及ばなかったので今回準大賞を設けて顕彰することになった。出品作全般にいえることだがおとなしい作品になってしまい、存在感が薄かった。絵のうまさ、技術も当然だが、個性をもっと打ち出し、自分をアピールするという工夫も必要である。人より目立たなくては印象に残らない。既成作家のまねから勉強を始めてもそこをいかに超えていくか切磋琢磨が求められる。

田井 亮 「ば ら」 油彩


力強い筆致がまわりを圧倒し、弾けんばかりである。どうだと言わんばかりに自己主張するそれぞれのばらたち。その存在感が鑑賞者をひきつける。作家の感性がよく出ている作品になっている。

プラチナアート大賞

 

佳 作

宇根本啓美 「ローズガーデン」 アクリル


咲き乱れる淡いバラたち。全体の色調を統一し生き生きとした花を表現して、構図もよく考えられている、軽快なメロディーが流れてくるようである。あとは個性を出していくともっと良い。

笹木弘毅 「海岸に向かう風景」 水彩
プラチナアート大賞

いかわあつき 「キス♡ 」 油彩


ロマンチックでファンタジーな世界が、緊張感をほぐし、和ませてくれる作品である。考えぬかれた構図と計算された色彩の配置が響きあっており、画面構成が成功している。ほのぼのとした独特の感情表現がとてもおもしろく好感が持てる。

努力賞

山川徹郎 「化 粧」油彩


鏡台に向かう女性像。暖色を駆使し、色彩のハーモニーになっている。色彩とフォルムがしっくり溶け合いメランコリックな雰囲気がこの作品の魅力になっている。豊かな色彩感覚によりうまくまとめ上げた優れた作品になっている。

 
プラチナアート大賞展